アラサーの自分のまわりに着ている人がいないから、いつの間にか。って感じですが、若い子を中心に売れてますよね。シュプリームの人気も落ち着いている中、正直、なぜロゴドン?と思ったのですが、考えてみると、こりゃすごいなと。
ウィンダンシーはまず音の響きがいい
ウィンダンシーとは
スタイリスト、フォトグラファー、ディレクターと幅広い分野で活動する”熊谷 隆志氏によるストリートブランド。1990年代のストリートカルチャーからインスピレーションを得たコレクションを展開。
ビームスより抜粋
2020年辺りからよく目にするストリートファッションのブログやウェブメディアで目にするウィンダンシー。WIND AND SEAで、ウィンダンシーと読ませてます。そこがまずおしゃれです。
大きめのロゴを大胆に用いつつもシンプルで合わせやすいデザインを特徴として、10代から20代に支持されている様子。
ストリートの作法を知っている
ウィンダンシーはストリートブランドらしく、ほかのブランドとのコラボに積極的です。
「ネイバーフッド」「FCRB」「FACETSM」など
そして、それをカットソーにプリントして売る。話題を集めやすいコラボは発売前からバズる。限定アイテムはプレるから、転売や二次流通で注目される。このソーシャル全盛の時代に合ったブランドの作り方です。
コラボといえば、近年成功したブランドがありましたよね。アンチソーシャルです。アンチソーシャルはシュプリームの売り方をブラッシュアップしてヒットさせましたが、ロゴ×コラボのシンプルな暴力がストリートでは強いことを証明してくれていました。
アンチソーシャルはありものに刷って売る。という実にハスリンなブランドで、そのおかげで値段が抑えられていたので、転売で価格が釣り上がっていても、まだ買いやすい。というブランドでした。
ウィンダンシーも若者がちゃんと買える値段にしています。カットソーが8千円とちょっと高いのですが、ダウンで4万円、パンツで1万6千円。学生が買える値段です。
アンチソーシャルは、2017年頃のファッションでしたが、若者は入れ替わるので、そこに同じしくみでしっかり乗り込むのはすごいことだと思います。
コラボへのリスペクトが感じられる
もう一つコラボで売れたブランドで言えば、ガールズドントクライ=verdy君があると思います。彼は絵がキャッチーでかっこいいし、NIGOからのフックアップもありましたよね。ヒューマンメイドとverdyは、エイプでいうスケシンだから売れたのがわかります。
じゃあウィンダンシーはなんで売れたの?
これはコラボを見据えたブランド設計にあるのでは、と見えてきました。
ウィンダンシーのアイテムはシンプルです。SEAとロゴが入るアイテムが多いようですが、フォントにくせがなく、サラッとしています。レディスが着るにして全く違和感なく、ストリートでありながら、野暮ったさがありません。
なので、コラボするキャンバスにもってこいです。
ブランドの個性をあまり強く打ち出さず、あえて哲学や美学を没化させて、いちばんコラボという化粧が乗りやすいようにしている。というのは考えすぎですね。
ラグジュアリーのストリート化が進んで、ヴィトンやグッチ、ディオールのようなブランドもコラボを連発させています。コラボはいまのファッション会を象徴する現象で、まだまだ続くと思われます。その時代にウィンダンシーというコラボで売るブランドをはめている、という手腕、すごくないですか。アパレルのトレンドを押さえ、ターゲットに合わせてブランドを設計し、やフィールドワークを怠らないブランドづくりをしているということです。
生き残りのための変化はファンのためでもある
さて、これだけコラボを連発できるのは、それだけ顔が利くディレクターがいるはずですが、ブランドを手掛けるのは、熊谷隆志。そう、熊谷氏です。
熊谷氏といえば、GDCとネサーンスで日本のメンズファッションを牽引してきた方ですが、これまでのブランドのテイストと比べると、少し意外な印象ではないでしょうか。ただ、彼はシュプリームマニアでストリートの造詣が深いのは言わずもがな。
これまでに手掛けてきたアメカジやドメスティックがメインストリームじゃなくなったタイミングで、それに固執せず、ストリートブランドに打って出るのは、商才がありすぎます。変化できるから生き残れるわけですね。
ファンとしてもブランドやデザイナーが過去のもの扱いでなく、第一線でいてくれたほうがうれしいもの。
さすがは、熊谷氏。ウィンダンシーのヒットの裏側には顔が利いて、鼻も利く業界人がいたという話。


コメント